檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

判断も鈍ってない。

いつもと変わらないはずなのに。

玲央「……」

ふと、視界に入る。

カウンターの向こう。

芹羽がいる。

キャストと話している。

距離は、普通。

むしろ前より少しだけ遠い。

笑ってはいる。

でも。

どこか、線を引いている。

玲央「……」

その変化に、すぐ気づく。

気づいてしまう。

玲央「……」

胸の奥が、ざわつく。

あの距離は。

自分が言ったからできたものだ。

玲央「……」

目が離せない。

無意識に、見ている。

キャスト「玲央?」

呼ばれる。

玲央「……ああ」

視線を戻す。

キャスト「聞いてる?」

玲央「……聞いてる」

嘘だ。

ほとんど頭に入ってない。