檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

数日が過ぎた。

大きな変化は、ない。

表面上は。

玲央「……いってきます」

芹羽「いってらっしゃい」

それだけの会話。

声はいつも通り。

でも。

そこに乗る温度が、違う。

玲央「……」

ドアを閉めたあと。

一瞬だけ、足が止まる。

振り返らない。

振り返れない。

―――

店。

いつも通りの仕事。

いつも通りの空気。

キャスト「玲央、これどうする?」

玲央「ああ、任せとけ」

問題なく回る。