檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

その後ろから。

梓羽「あー……」

梓羽がよたよたと歩いてくる。

玲央「……」

抱き上げる。

小さな体温。

その温もりが、
妙に現実を突きつけてくる。

玲央「……」

守るべきもの。

そのはずなのに。

一番、傷つけたのも自分だ。

玲央「……」

視線を逸らす。

考えるな。

そう思っても、
勝手に浮かぶ。

芹羽「……朝ごはんできてるよ」

芹羽の声。

振り向かないままの一言。

玲央「……ああ」

それだけ返す。