檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

内心は落ち着かない。

芹羽「さっきの子の件なんだけど――」

話し始める。

いつも通り。

落ち着いた声。

距離も、普通。

玲央「……」

それでも。

さっきの光景が、
頭から離れない。

芹羽「玲央?」

途中で止まる。

芹羽「聞いてる?」

玲央「……ああ」

少し遅れて返す。

芹羽「どうしたの、今日」

不思議そうな顔。

玲央「なんでもねえ」

繰り返す。

それで終わらせるつもりだった。

でも。