檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

光にかき消されている。

「……」

それでもいい。

どうせ、見えたところで何も変わらない。

「……」

ポケットに手を入れる。

スマホは鳴らない。

連絡を待つ相手もいない。

「……」

それが普通だった。

それが当たり前だった。

「……」

何も持たない。

何も背負わない。

何も期待しない。

「……」

それでいい。

そう思っていた。

――あの日までは。

「……」