檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

玲央「……」

何も言えない。

誤魔化せない。

玲央「……」

視線を逸らす。

その先に。

芹羽がいる。

キッチンに立っている。

こっちは見ていない。

いつも通りの横顔。

玲央「……」

その顔を見た瞬間。

胸の奥が、少しだけ強く動く。

――これが、何か。

分かっている。

分かっているのに。

認めたくない。

玲央「……」

沈黙のまま。

時間だけが過ぎる。