檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

玲央「来たか」

軽く手を伸ばす。

そのまま抱き上げると、
嬉しそうに声を上げる。

玲央「……よし」

片腕に梓羽。

もう片方で羽美の頭を軽く撫でる。

いつもの形。

もう、違和感もない。

―――

芹羽「今日、早いね」

芹羽が言う。

玲央「ああ」

短く返す。

それだけ。

それでいいはずなのに。

玲央「……」

なぜか、少しだけ落ち着かない。

理由は分かっている。

昼間のことが、
まだ引っかかっている。

玲央「……」

視線を逸らす。