檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

昼過ぎ。

店に顔を出した時だった。

キャスト「玲央、ちょっといいか?」

キャストの一人に呼ばれる。

玲央「ああ」

軽く返して、足を止める。

仕事の話。

いつも通りの内容。

問題もない。

ただの確認。

それだけのはずだった。

キャスト「でさ、芹羽さんが――」

その名前が出た瞬間。

無意識に、視線が上がる。

玲央「……何」

少しだけ、声が低くなる。

キャスト「いや、相談のときさ」

キャストは気にした様子もなく続ける。

キャスト「めっちゃ的確でさ、助かってる子多いみたい」

玲央「……そうか」