檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

エピローグ:その先にある日常

それから、少し時間が過ぎた。

特別なことは、何もない。

劇的に変わったわけでもない。

それでも。

玲央「いってきます」

芹羽「いってらっしゃい」

そのやり取りは、
前より少しだけ、柔らかくなった。

―――

昼下がり。

窓から差し込む光が、
部屋を静かに照らしている。

羽美「ままー!」

羽美の声。

芹羽「はいはい」

芹羽が笑いながら応える。

その横で。

梓羽「あー」

梓羽が、同じように声を出す。

玲央「真似してんのか」

ソファに座ったまま、
玲央が小さく笑う。

芹羽「してるね」

芹羽も、少しだけ笑う。