檻の外で咲く恋2

小さな手が、服の裾を引っ張る。

羽美「……ん」

振り返ると、
羽美が見上げていた。

眠そうな目をこすりながら、
不満げに口を尖らせている。

芹羽「起きちゃったの?」

しゃがんで視線を合わせる。

こくん、と小さく頷く羽美。

芹羽「そっか」

そっと抱き上げると、
羽美は安心したように肩に顔を埋めた。

軽い。

でも。

確かに、ここにいる重み。

芹羽「おはよう」

小さく声をかける。

返事はない。

代わりに、
ぎゅっと服を掴む力が少し強くなった。

リビングに出ると、
コーヒーの香りがした。

蒼真「起きたか」

お兄ちゃんの声。

キッチンに立っている。