色褪せて、着色して。Ⅶ~カンパニュラ編~

 嫌なことがあると。
 いつも、サンゴさんとカイくんの家に向かった。
 もう2人はいない。
「誰か、助けて」
 顔を手で覆った。

 もう、我慢できない。
 いつまでも我慢できるほど、私は強くない。
 良い子じゃない。
 もう、悪役だろうが、悪役令嬢だろうが。
 なんだっていい。

 なんで、急にオーロラ姫なんてやってくるの。
 今までは私が一番だった。
 みんな、私を美しいと言って慕ってくれた。
 それなのに。
 それ…なのに。

 ちっきしょう。
 バカヤロー。
 空気読めよ、太陽様。
 ばーかーばーか。
 みんな大嫌いだ。

「危ない!」

 男性の声がした。
 顔を手で覆っていたが、目の前が真っ暗になったのは。
 上から何かが降ってきたせいだ。
 そこから記憶が途絶える。