色褪せて、着色して。Ⅶ~カンパニュラ編~

 お誕生日会、楽しみですわね。
 バニラはそう言って。
 オーロラ姫の元へ行き、
 太陽様もしばらく休んだ後、オーロラ姫の元へと戻って行った。
 夢じゃないよなあと思いながら。
 壁に掛かっているカレンダーを見て。
 やっぱり夢じゃなかったと自覚する。

 バニラに図書館か本屋さんがないかと質問したけど。
 即答で「ありません」と言われてしまった。
 こうなったら、プライドを捨てて。
 ヒサメ先生に頭を下げるしかないと。
 意気込んで、連絡をしたら。
 ヒサメ先生は2~3日出かけているそうだ。

 はあ…と大きなため息をついて。
 上手くいかないことが多すぎると。
 手を止める。
 もう、夜だ。
 誕生日のわくわくは。
 不安が少し混ざっている。
 考えたくもないけど。
 上手くいきそうだなと思うと。
 急に不安になる。
 臆病になってしまったのかな。

 上着を着て。
 玄関のドアを開けると。
 ぴゅう…と冷たい風が入ってきた。
 外に一歩、出ようとすると。
 トペニに「待った」と言われた。

「この時間帯に外に出ない方がいい」
「え…この時間帯ってまだ9時とかそれくらいでしょ?」
 トペニは目をそらすと。
 何かを見つけたのか、すぐに「中入って」と無理にドアを閉めようとした。
 その身勝手な態度に「なんで」と怒った声で言ってしまった。

「すんません。色々あるんすよ。急用じゃない限りは…お願いします」
「・・・わかった」