我が家とあまり変わりない一軒家。
マリアちゃんが「こんにちは~」と大声を出す。
出てきたのは、オーロラ姫の侍女だ。
何故、宮殿ではなく此処にいるのか。
前回、向こうから呼び出しておきながら。
「おかえりください」と言われたことを思い出して。
少々、ムカッとした気持ちになった。
「どうぞ」
侍女は無表情のまま、中へ招いた。
お妃様の侍女といい、この侍女といい。
私は侍女に好かれない傾向があるようだ。
部屋の造りは我が家に似ていた。
玄関を入って廊下があり、左側の部屋に入ると。
そこは真っ白な空間だった。
真っ白な壁の前にオーロラ姫は座っている。
ソファーまで真っ白で。
ローテーブルはガラス制だ。
部屋中が白いせいか。
壁沿いに置いてある、アップライトピアノの存在にすぐ気づいた。
「どうぞ」と言われたので、私はオーロラ姫の前に座った。
「今日はお引越しのご挨拶と、前回のお詫びを兼ねてお呼びしました」
「引っ越しですか?」
こっちが質問しているのをお構いなしに、オーロラ姫は侍女に何かを耳打ちした。
その態度に、イラッとした気持ちが湧いてきてしまう。
侍女は、太陽様を連れてきた。
今の状況であんまり太陽様には会いたくなかった。
「宮殿に部屋を用意してもらったんだけど。私みたいなのがいたら・・・ね? 王家の人達には迷惑でしょうから。なるべく自然が多い家を用意してもらったの」
ふふふとオーロラ姫は皺の刻まれた顔で笑った。
頬骨が出て、異常なくらい大きな目は動物を連想させる。
「マヒル様がご近所だと聞いて、安心しましたわ」
オーロラ姫の言葉に、心臓がドクリと鳴った気がした。
初めて会った時から、このお姫様はイヤな感じだ。
イライラした感情が顔に出てはまずいと目をそらして。
ピアノを見た。
「ピアノ、弾かれるんですね」
「ええ。よく、気づきましたね」
…弾くからピアノが置いてあるんだろ。
胸の中で毒を吐く。
「わたくし、小さい頃からあまり部屋から出られなかったので。ピアノやヴァイオリンを弾いて、毎日を過ごしておりました」
「そうなんですか」
感情のこもっていない声で言った。
話せば話すほど、嫌いになりそうだ。
「ああ。太陽様から聴きましたが、マヒル様はプロのピアニストだとか」
急に音量を上げてオーロラ姫が言った。
私は黙り込む。
「ふふふ。ご夫婦そろってピアノが弾けるだなんて羨ましいわ」
マリアちゃんが「こんにちは~」と大声を出す。
出てきたのは、オーロラ姫の侍女だ。
何故、宮殿ではなく此処にいるのか。
前回、向こうから呼び出しておきながら。
「おかえりください」と言われたことを思い出して。
少々、ムカッとした気持ちになった。
「どうぞ」
侍女は無表情のまま、中へ招いた。
お妃様の侍女といい、この侍女といい。
私は侍女に好かれない傾向があるようだ。
部屋の造りは我が家に似ていた。
玄関を入って廊下があり、左側の部屋に入ると。
そこは真っ白な空間だった。
真っ白な壁の前にオーロラ姫は座っている。
ソファーまで真っ白で。
ローテーブルはガラス制だ。
部屋中が白いせいか。
壁沿いに置いてある、アップライトピアノの存在にすぐ気づいた。
「どうぞ」と言われたので、私はオーロラ姫の前に座った。
「今日はお引越しのご挨拶と、前回のお詫びを兼ねてお呼びしました」
「引っ越しですか?」
こっちが質問しているのをお構いなしに、オーロラ姫は侍女に何かを耳打ちした。
その態度に、イラッとした気持ちが湧いてきてしまう。
侍女は、太陽様を連れてきた。
今の状況であんまり太陽様には会いたくなかった。
「宮殿に部屋を用意してもらったんだけど。私みたいなのがいたら・・・ね? 王家の人達には迷惑でしょうから。なるべく自然が多い家を用意してもらったの」
ふふふとオーロラ姫は皺の刻まれた顔で笑った。
頬骨が出て、異常なくらい大きな目は動物を連想させる。
「マヒル様がご近所だと聞いて、安心しましたわ」
オーロラ姫の言葉に、心臓がドクリと鳴った気がした。
初めて会った時から、このお姫様はイヤな感じだ。
イライラした感情が顔に出てはまずいと目をそらして。
ピアノを見た。
「ピアノ、弾かれるんですね」
「ええ。よく、気づきましたね」
…弾くからピアノが置いてあるんだろ。
胸の中で毒を吐く。
「わたくし、小さい頃からあまり部屋から出られなかったので。ピアノやヴァイオリンを弾いて、毎日を過ごしておりました」
「そうなんですか」
感情のこもっていない声で言った。
話せば話すほど、嫌いになりそうだ。
「ああ。太陽様から聴きましたが、マヒル様はプロのピアニストだとか」
急に音量を上げてオーロラ姫が言った。
私は黙り込む。
「ふふふ。ご夫婦そろってピアノが弾けるだなんて羨ましいわ」



