「見ない顔だね、1年生さんでしょ?」
「…もうどうしたのさ、固まっちゃって。
そんなに怖い先輩じゃないんだからね!
ただの写真好きだから〜
…あぁ、僕は駿河湊。
3年で、部長だよ。これからよろしくね!」
まだ入部するともなんとも言っていないのに、
入部することにされてしまった。
まぁ、入部するんだけどさ。
「ところで君、名前は?写真はよく撮るの?」
「ぇ……。」
月島夢乃です。撮ります。固まってすみません。
「ずっと後輩いなくて寂しかったんだよね〜!
普段は顧問の先生とマンツーマン…ってこんな悲しいことなんてないよ!
一応さ、2年にも1人いるんだけどね、なんていうか、
全然部活に来てくれなくて…
それって、いわゆる幽霊部員ってやつだよね!?
僕はこんなに優しいのに、どこが嫌だったのかな…」
良く喋る人ですねほんと。
そこじゃないですかね。後輩が来ない理由は。
「もしかしたら、興味無さそうだったのに、
入部を進めたのが良くなかったのかな!?
君もさ、入部したかったらすればいいんだからね!?
したくなかったら別に…別に、いいからね」
絶対それが理由じゃん。
それ入部してないみたいなもんじゃん。
「あ!お名前、月島さん? 名札って便利だよね〜!
これ入部届けだからね!
あとは、月島さんのサインがあったら入部完了だよ!」
「あ、ありがとうございます…」
「じゃあ僕はグラウンドで写真撮ってくるね!
考えといてねー!」
嵐のような人だ。
あの人が先輩なんだと考えると、少し気が重い。
賑やかすぎる。
カメラが好きなのは、私と同じかな。
