好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「他の花や飾りつけも君の好きにすればいい」

 ダレンは私の方を向くこともなく、立ち上がる。

「今は仕事で忙しいんだ。君が上手くやってくれ」
「そうですか……分かりました」

 分かったとは口にしたものの、自分でも何が分かったのか、分からない。
 でもそう言うより他に、言葉が見つからなかった。

 彼に(すが)ったところで、きっと嫌な顔をされるだけだから。

 仕事なのでしょう、仕事。
 だったら邪魔しちゃダメよね。
 父たちに言いつけたところで、きっと私がワガママだと言われるだけでしょう。
 
 ダレンはもう、一度も私を見ることもなかった。
 
 そしてそのまま私に何を言うでもなく部屋を出て行く。