好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「ダレン様の瞳の色に合わせてグリーン系がいいのではないかと、父たちは言うのですがどうでしょう?」
「それでは君の髪の色には合わないだろう」
「そうですわね」

 一応、自分の婚約者である私の髪色くらいは覚えていたのね。

 私の髪色は薄紫色で、瞳はそれよりも赤みを帯びたピンクに近い。
 彼の髪色に合わせてドレスを選ぶと、なんだか浮いてしまっていたのだ。

「では何色がいいと思います?」
「好きな色にすればいい」
「ですが」
「君の結婚式なんだ。君が着たいものを選べばいいだろう」

 その言葉は、私には吐き捨てているように思えてしまった。

 確かに私の結婚式だ。
 そして花嫁は私で、私には選ぶ権利もあるのだろう。

 でもそうではない。
 そんな言葉を聞きたかったわけじゃないのに……。