好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「リーシアはまだおれのことが好きなんだろう? だからこんなことまでして……」
「もういいです」
「ん? 許してくれるのか?」

 希望に満ちたダレンの笑みに、私は満面の笑みで返す。
 そして彼にそっと近づき、その耳元で囁いてみた。

「私はダレン様のことを好きでも嫌いでもありませんわ。むしろもう、どうでもいいんです。あなたがこの先どうなろうと、どうでもいい。だから私の目の前からとっとと消えて下さいな」
「リー……シア」

 ダレンは顔を蒼白にしながら、私を見て小刻みに震えていた。

 ああ、うん。これでよかった。

 「どうでもいい」この言葉はピッタリね。
 ずっと考えていた。冷めた情は、どうなるのかと。

 初めは嫌いになるのかと思っていたけれど、それ以上ね。
 嫌いと思うことすら面倒なほど、とっとと視界から消えてもらいたい。