好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「私はもういいのです。ダレン様が私ではなく聖女様のことを愛していたのは知っていました。だから……」
「違うんだ! 違うんだ、リーシア! おれの話を聞いてくれ。これは違うんだ」

 下半身に布団を巻きつけた状態で、ゆっくりとダレンが近づいてくる。

 しかし他の令嬢たちが私を庇うように壁を作りガードしてくれていた。

 でもそうね。
 せっかく最後なんだもの、言っておいた方がいいかもしれないわね。

 私たちはそっと彼女たちに触れて顔を見たあと、ダレンの前に立った。

「リーシア、おれが愛しているのは君だけなんだ。これはそう……ただの間違いで」

 身振り手振りでダレンは私に説明をし始める。

 いかに婚約者として私を愛してきたのか。
 今もまだ愛しているのか。

 婚約は取りやめたくない。
 結婚しよう。

 この過ちは全部聖女のせいだと……。

 後ろでキララが「ふざけるな」と激怒していても、ダレンは気にも留めなかった。

 そして縋りつく様な瞳で私を見つめる。