好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

 彼女は自分の故郷とは全く文化などの違う異世界に飛ばされた身。

 誰も知る者もなく、常に不安で、さみしがっていると。

 その上にか弱く、誰かが支えていなければいけないような少女だと言っていたっけ。

 だけど私の目には、まったく逆にしか映らない。
 これのどこがか弱いのかしら。

「私は構いません。ですが、他の者たちにも婚約者がおります。節度(せつど)(わきま)えてもらえませんと、聖女様の品位(ひんい)にも関わりますかと」
「品位ねぇ。そうね、あまりはべらかせてもねぇ。なんか、他の子たちが勝手にヤキモチ焼いているみたいだし?」

 知っていてやっていたのね。
 それに最近気づいたことがある。

 彼女は婚約者がいない男にはまったく興味がないのだ。

 たとえ顔が良くとも、性格が良くとも、彼女にとっては守備範囲外。

 つまり人のモノが好きなのだという。