好きでも嫌いでもなく、もうどうでもいい~自称聖女に寝取られたあなたになど、何の価値があるとでも?~

「みんなも知っているでしょう? この国に聖女様が馴れるまではお付きの人間を付けて過ごしやすい環境を整えるよう提案したのはうちの父なのよ」

 この国の宰相である父は、異世界から来たというキララに興味津々なのだ。

 他国では、異世界から来たものが魔物を退治したり、向こうの世界の知識や文明で国を豊かにしたという事例が過去にもあったかららしい。

 父はこの国の利益となるならば、多少の犠牲などは厭わないような人。
 冷徹宰相などと呼ばれており、家でも絶対的な存在である。

 聖女がこの地に降り立ってから何か変化があったとは聞いたことがないけれど、誰もがその恩恵に与れると思っているのだ。

 だからこそ、あそこまで彼女が好き勝手していても誰も口を出せないでいる。

「ですがこのままでは」
「もう、もう限界なのです。リーシア様」