僕は、大沼京子という一年生と出会った。
社会研究部の後輩だった。
彼女はどちらかといえばふくよかな感じで、なんとなく地味な印象ではあったが、雰囲気はとても良かった。
初めはほとんど話すことはなかったが、学園祭の準備で同じ企画の担当になったことで、自然と会話が増えた。
僕は、女性の会話特有のテンションやテンポが苦手だったから、今までは同年代の女性と話すことを避けていた。
だけど、大沼さんは少し雰囲気が違っていた。淡々としているが、かといって無感情というわけではない。その温度感が、僕にはとても心地よかった。
彼女ともっといろいろな話がしたい、そんなふうに思っていた。
部活が終わって帰るとき、駅までの道をたまたま部員の何人かで歩いていて、僕と大沼さん以外の人が駅前で別れていった。
こんな機会は滅多にないかもしれない。
そう思って、僕は彼女に声をかけた。
「大沼さん、ちょっと話があるんだけど……」
「はい、なんでしょうか?」
「……できれば駅前のファーストフード店とかで話をしたいんだけど……」

