恋愛はめんどくさい!(番外編)星川翔太

 僕、星川翔太は、二ヶ月ほど前に高校生になったばかりだ。

 浅岡高校という進学校に入学できたことは、素直に嬉しかった。中学のときと比べると、生徒はみな真面目で落ち着いた雰囲気がある。
 別に中学時代が嫌だったわけではないが、いわゆる不真面目な生徒は多かった。正直、そういった人たちとは、今でもあまり関わりたくはない。

 両親も浅岡高校への進学を喜んでくれた。
 自宅からは少し遠くなったが、それもいい刺激になっている。周辺は昔から人が多かった歴史のある場所で、行ってみたいところがたくさんあった。

 浅岡高校には、中学からの友達はいなかったが、それは皆同じだった。かなり遠くから通っている生徒も多く、進学校ではよくあるケースなのだろう。

 僕がクラスでいちばん最初に仲良くなった同級生は、岩本悟という男だ。
 見た目はちょっとワイルド、髪は短め、ややマッチョと、いかにも陽キャといった感じで、どちらかというと苦手なタイプだった。
 でも、話してみたらネガティブな印象はなかった。ふざけていても加減を分かっている、そんな感じだった。

 岩本はスポーツも得意で、絶対モテると思った。でも、本人は自分のことを「売れていると勘違いしている芸人みたいなもの」と言っていた。
 そんなことを自分から言えるところが、ある意味すごいと思った。