白い雪のような少女は溺愛される

また今日も杖を振る練習中。


早くこの学園生活に慣れなきゃ……!


「おはよーー」「おっはよーん」


そう言われ振り返ると

颯太さんに兎丸くんだった。


「兎丸は邪魔だから引っ込んでて」

すると暗い顔して重い足取りになる兎丸くん。


私が駆け寄ると走って行った兎丸君だった。


なんともない表情に変わり、


話の続きを始める颯太君。


「何の練習してたの?」


「雷の魔法でーー」


と傍に抱えたおもたそうな図書を開いては

雷の魔法の使い方がそのまま載っていたーー。


「ふーん。そんなの勉強しなくたって進級できるのに」


言ってることが逆転だっ。


「でも私勉強しなくちゃで……」


「分かったよ、気持ちは嬉しいな、お近づきの印にイヤリングプレゼントするよ」


とサラッと言い退けるのが慣れてるお方だなぁ。


「いいかな」


髪をサラリと耳にかけて


耳に触れられるっ


好きな人でもないのにこんなにドキドキしたのはメンツがいいからか。


私相手に…。イヤリングなんて…。


「ありがとうございます!お礼をさせていただけませんか…!?」


「礼ならしてもらったから大丈夫だよー」



とかたまる私に


遠ざかっていく後ろ姿。


何を意味してるんだろう。


この時わたしは知る由もなかった。