桜の奇跡❀廉side

バイトで一緒に働きたい。

そう決心して、面接を受けて採用された。

チャリで片道30分通勤だから、暑さと雨の日が大変だった。

筋トレが趣味だから、力はある。

だから、重たいものも進んで持っていた。

いちいち「ありがとう」と、笑顔で未桜は言ってくれる。

彼女は仕事も丁寧だった。

未桜の側にいられるだけで、嬉しかった。


未桜は子どもが商品棚の上の方の商品が取れずに困っていると、さっと手を差し伸べ子どもの目線まで屈み、話かけていた。

優しい一面を見かけてますます惚れた。


住む世界が違う気がしてた。

俺は不良が多い高校で、未桜は偏差値高めな高校で、俺とは違いすぎる。

「あぁ〜結構話せるようになってきた。けど、もっと仲良くなりてぇ」
そうワタに言った。

って言ってもまだ、バイト3日しか経ってない。

「じゃ、未桜をデートに誘ってみたら?どお」
ワタは髪の毛をかきあげ言った。

「未桜じゃなくて、未桜ちゃんって呼べ」
俺は気になって言う。

俺は未桜って呼ぶけど、ワタにはそう呼んで欲しくない。

「はいはい、未桜ちゃんにさ」
めんどくさそうに、ワタは言った。

「そんなの、誘う勇気ねぇから」

「いいじゃん、モヤモヤしてるよりは。
ズバッと遊園地辺り?一緒に行かない?って。

で、その反応がイマイチだったら、脈なし」
ワタは自信ありそうに言う。

「ほらほら、来た来た」
ワタが俺をバイトあがりの、未桜のほうに後ろから肩を摑んで向かせる。

「え…!?む、、、無理」
俺の言葉を無視して、彼は背中を押した。

俺は一瞬よろけた。

振り返ると、ワタは後ろ姿で歩いてバイクへ向かっていた。

バイト中は話すけど、バイトあがってから話したことない、緊張する。