桜の奇跡❀廉side

去年の今頃(高校1年)
未桜と公園で桜を眺めながら、

「今年はもう花が散りかけてるから、来年は満開の桜を見に行こう」
そう、約束してた。

ふと思い出した。






子どもの頃から、桜の木のそばにいると、なぜか落ちついた。

共働きの両親だったせいか、公園で一人になって寂しい時とかに、ピンクの光が包み込んでいてくれたことがあった。

不思議な現象だった。

ピンクの光といると、寂しさが和らいだ。





幼稚園の頃、木登りをしている小学生の男の子がいて、桜の木を乱暴に揺らしていた。

木の枝が折れそうになった。

その時、俺は「辞めろ〜!」そう叫んだ。

年上の彼らが辞めることはなかった。

近くにいた近所の大人に、注意するようにお願いして、辞めさた。



それから、女の子なのか男の子なのか区別が区別がつかない、幼稚園くらいの子どもと遊ぶようになった。

当時の俺と同い年くらいだった。

桜の咲く時期になるとやってきて、追いかけっこや、砂場滑り台で遊んだ。

何となくいつも、ものすごい早さで移動したりするから、

"人間ではない気がした"


けど、一緒にいると楽しくて、怖いとかはなかった。

俺が成長するにしたがって、その姿を見ることはなくなった。

その代わり、桜の木の近くで、俺にだけピンクの光が見えるようになった。

"その正体が一体何なのかわからない"










未桜に出会ったのはコンビニだった。

友人のワタ(渡橋・わたはし)の家の近くのコンビニだった。

俺が客として来店し、レジに向かう彼女を初めて見た時、めちゃくちゃ可愛いくて、一目惚れだった。

未桜は透き通るような肌で、目が大きくて髪の毛が美しく輝いてて。



コンビニを出た瞬間、

「ワタ、見たか?
今のレジの子めっちゃ可愛い!!」
俺がワタに言うと。


「俺の地元でナンパかよ?
この前会った、廉の元カノと全然タイプ違うじゃん」

「そうかも」
俺は言った。

だいたい髪の毛の色が明るくて口が悪くて、気が強い女が俺の元カノ達だった。

正反対なタイプかも。

ワタに言われて気がついた。

「あぁいうタイプは、うちらみたいなのは相手にされないから、辞めとけ。
いかにも、清純派じゃん」
ワタはからかうように俺を諭す。

「やっぱムリか〜」

「だな〜」
ワタはそう言った。

それから、ワタと遊ぶ時は、彼女の働くコンビニへ通った。

少しでも接客してもらう時間を伸ばす為に、わざと唐揚げやフランクフルト、肉まんなどホットスナックを注文したりした。






ワタはバカにしながらも、応援してくれてた。

考えてみたら、俺は歴代の元カノ達と付き合う時、自分から告っていない。


俺から誰かを好きになったこと、なかった。

告られて好きになりそうだったら、付き合ってた。

来るものだいたい拒まず、去るもの追わず。(もちろん断ることもある)

長く続くことはなかった。

けど、未桜と出会って変わった。

自分から人を好きになったのは、初めてかも。