真っ赤な顔をしてこくこくと頷くあたしをちらと見てあなたは、真剣な顔をして、前を向き、そして、ベンチが埋まっているが。男子高校生ふたりがイヤホンで音楽を聴いている。彼らに向けてにっこりと笑い、
「ごめんねきみたち。こちらのシンデレラのために席をお譲り頂きたいのだけれど……ご協力出来るかな?」
「――は。はいッ!」敬礼すらしそうな勢いで、顔を真っ赤にした男の子たちはずさーっと。煙が散るみたいに、去っていった。
「……じゃあ、失礼するね」笑顔で彼は、ゆっくりとあたしのことを座らせてくれた。触れる肌のひとつひとつが、熱かった。どうしようもないほどに、ときめいた。
のちに、彼に聞いたところ。ホームに落ちた物を拾うのはなかなか厄介で。電車が来ないタイミングを見計らい、駅員に長い掴み棒で取って貰うのだそうだ。
しばらくしてあたしの靴を手に戻ってきた彼は笑顔で、「ごめんなさい。お待たせしました。……あ」
革のパンプスが汚れているのを丁寧に、取り出したハンカチで拭き、
「急ごしらえでこれしか出来ないけどごめんね。……はい。どうぞ。お姫様……」
すると彼は、あたしの目の前で跪き、あたしに……靴を履かせてくれた。
「ごめんねきみたち。こちらのシンデレラのために席をお譲り頂きたいのだけれど……ご協力出来るかな?」
「――は。はいッ!」敬礼すらしそうな勢いで、顔を真っ赤にした男の子たちはずさーっと。煙が散るみたいに、去っていった。
「……じゃあ、失礼するね」笑顔で彼は、ゆっくりとあたしのことを座らせてくれた。触れる肌のひとつひとつが、熱かった。どうしようもないほどに、ときめいた。
のちに、彼に聞いたところ。ホームに落ちた物を拾うのはなかなか厄介で。電車が来ないタイミングを見計らい、駅員に長い掴み棒で取って貰うのだそうだ。
しばらくしてあたしの靴を手に戻ってきた彼は笑顔で、「ごめんなさい。お待たせしました。……あ」
革のパンプスが汚れているのを丁寧に、取り出したハンカチで拭き、
「急ごしらえでこれしか出来ないけどごめんね。……はい。どうぞ。お姫様……」
すると彼は、あたしの目の前で跪き、あたしに……靴を履かせてくれた。



