闇深兄の溺愛 〜甘いデザートには、一滴の毒を〜

***


数時間が経つと、
私の集中力も途切れ始めた。


慣れないデザインソフトの操作。


思わず肩に力が入り、
私は「ふぅ……」と小さくため息を漏らした。



その時、横でPCを叩いていた
颯の手がぴたりと止まる。



「……美桜。ずっと同じ姿勢で座りっぱなしなのは体に悪いよ」

「うーん。でも、これを終わらせないとだし……」

「こっちにおいで」



颯はそう言うと、ノートPCを持って
リビングのソファへと移動した。

彼が先に腰を下ろすと、
自分の足の間をぽんぽんと叩く。



「……えっ? そこに座るの?」

「効率を上げるためだよ。ほら、早く」



穏やかな、けれど拒絶を許さない声に
促されるようにして、

私は恐るおそる彼の足の間に、
背を向けるようにして座った。


その瞬間、颯の長い脚が私の身体を、
逃げ場を塞ぐように左右から挟み込む。


そして背中には熱いほどの体温が触れ、
彼の胸板がぴたりと密着した。


「……っ、近いよ……」

「動かないで。……ほら、ペンを持って」


颯の腕が私の脇を通り、
ペンを握る私の小さな手を上から包み込む。



その長い指先が、私の指の隙間を
埋めるように深く入り込んできた。



「ほら、力抜いて」



颯の顎が私の肩にそっと乗せられ、
耳元で声が低く響いた瞬間——


心臓が飛び跳ねるようにドキッと鳴った。