祝。アフディーとイリオネスの冒険

 みんなの元に、祝福の雨のような銀色の星屑がしんしんと舞い落ちます。

 それはやがて、天の川を埋め尽くす、銀河の川となりました。

「ウホマイシラバスハレコ!」

 アフディーが夜空を指差すと、役目を終えたカササギたちは眩い流星へと姿を変え、天界を縦横無尽に流れ飛んでいきました。

 銀河の川と、そこに飛び交う流れ星。
 かつて自分たちを隔てていた険しい流れは、今や祝福の光に満たされています。

 その、あまりにも速く、鮮やかな光景を見上げながら、自分を縛っていた目に見えない枷が溶けていくのを感じて、彦星は隣に立つ織姫にぽつりと語りかけました。

「ねえ、織姫様。……宇宙はあんなに急いで回っているのに。どうして僕たちの足は、今日まであんなにも動かなかったんだろうね」

 その問いに、織姫様はすぐには答えませんでした。

 ただ、自分を飾り立てていた煌びやかな衣を静かに見つめ、何かを惜しむように、あるいは悔いるように、そっと瞳を落とすのでした。