「いち、みて! うしゃしゃん、たべてる!」 「はっぱ、たべてるよ!」 「うん、見てるよ。あ、宮部さんの足元にも来た」 「わ、本当だ」 足元にやって来た真っ白なうさぎをそっと抱き上げてみる。人に慣れているのか、まるでお腹にしがみつくような格好のうさぎに頬が緩む。 「可愛い……!」 「うん。すごく可愛い」 甘く響く声と優しい眼差しに、思わず胸が高鳴った。 (『すごく可愛い』のはふたりとうさぎのことだってわかってるのに、一哉さんがやたら甘い声で言うから……!)