「い、一哉さん、に……甘えてる証拠だと思います」
言い直すと、彼は〝よくできました〟と言わんばかりの笑顔で頷いた。
「甘えてくれるのは嬉しいけど、宮部さんに迷惑がかかるのは困るな」
「平気ですよ。そのためのお手伝いですから。それに、このくらいのワガママなんて可愛いものです」
「そう言ってもらえると助かるよ。本当に君がいてくれてよかった」
しっかりと目を見てお礼を告げられ、野々花はドギマギしながら微笑み返した。
一哉にとっては感謝の気持ちを伝えてくれているだけなのだろうが、端整な顔立ちの彼にじっと見つめられては、いくらその気がなくても鼓動が速まってしまう。
(イケメンって罪だ……!)
そっと視線を外して、野々花は箸を取った。今日の献立はピーマンの肉詰めがメイン。大人用は半分に切ったピーマンに肉タネを詰めて焼くオーソドックスな形だが、子供たちには輪切りにしたピーマンに肉タネを詰めているため、ピーマンの割合が少ないし、お花のような形で見た目も可愛い。ケチャップと砂糖を煮詰めて作ったソースをかけているため、苦みも感じずおいしく食べられるはずだ。
案の定、子供たちは拙いながらもフォークで刺して上手にパクパク食べてくれている。



