◇
基本的に双子の保育園の送り迎えやお風呂は一哉が担当し、食事や家事などを野々花が担うこととなった。
弟妹の世話で慣れているとはいえ、二歳にも満たない双子の面倒を見るというのは想像以上に大変だ。ふたりともやんちゃだし、イヤイヤ期に差し掛かっているらしく何事も一筋縄ではいかない。
一緒に暮らし始めて三日目。双子は野々花にすっかり慣れ、一哉だけでなく野々花の言うことも聞いてくれないことが多くなってきた。
「維月くん、李月くん、電車をお片付けしてご飯にしよう」
「やだの! あしょぶ!」
「りちゅきも、やだ!」
抱っこしてダイニングに連れて行こうにも暴れられ、その日の夕食はリビングの床でピクニックのようにして食べることにした。近くにお気に入りの電車のおもちゃがあるだけで、ふたりは満足そうにしている。
「……悪い。姉がいた時はここまで聞き分けが悪いわけじゃなかったと思うんだけど」
「二歳前後はイヤイヤ期ですから、個人差はあれどみんな通る道ですよ。社長に甘えてる証拠だと思います」
「社長?」
「あっ……」
名前でなく役職で呼ぶたび、一哉はじっとこちらを見つめてくる。いまだに名前で呼ぶのに慣れず照れてしまうが、一哉から『家にいる時まで社長でいたくない』と言われては仕方ない。
基本的に双子の保育園の送り迎えやお風呂は一哉が担当し、食事や家事などを野々花が担うこととなった。
弟妹の世話で慣れているとはいえ、二歳にも満たない双子の面倒を見るというのは想像以上に大変だ。ふたりともやんちゃだし、イヤイヤ期に差し掛かっているらしく何事も一筋縄ではいかない。
一緒に暮らし始めて三日目。双子は野々花にすっかり慣れ、一哉だけでなく野々花の言うことも聞いてくれないことが多くなってきた。
「維月くん、李月くん、電車をお片付けしてご飯にしよう」
「やだの! あしょぶ!」
「りちゅきも、やだ!」
抱っこしてダイニングに連れて行こうにも暴れられ、その日の夕食はリビングの床でピクニックのようにして食べることにした。近くにお気に入りの電車のおもちゃがあるだけで、ふたりは満足そうにしている。
「……悪い。姉がいた時はここまで聞き分けが悪いわけじゃなかったと思うんだけど」
「二歳前後はイヤイヤ期ですから、個人差はあれどみんな通る道ですよ。社長に甘えてる証拠だと思います」
「社長?」
「あっ……」
名前でなく役職で呼ぶたび、一哉はじっとこちらを見つめてくる。いまだに名前で呼ぶのに慣れず照れてしまうが、一哉から『家にいる時まで社長でいたくない』と言われては仕方ない。



