ダイニングテーブルには、子供用の椅子が並べて置かれている。ふたりを座らせて、エプロンをつける。それぞれお皿を目の前に置いてあげると、双子はさっそくおやきに手を伸ばした。
「これは?」
「ツナとチーズのおやきです。手づかみで食べやすいし、腹持ちもいいんですよ」
「こっちはコンソメスープ?」
「はい。野菜をみじん切りにして入れてるので、もし苦手でも食べられるかなって」
野々花が一哉に料理の説明をしていたほんの一瞬の間に、がちゃんと大きな音が立つ。
「あっ、びしゃー」
「わ、大変!」
「きゃはは! びしゃー!」
李月がお茶の入ったコップを倒してしまい、それを見た維月が大はしゃぎしている。野々花は自分も同じことをしようとする維月からコップを遠ざけ、一哉は布巾で濡れたタイニングテーブルと床を拭く。
「……申し訳ない。本当に、毎日こんな感じで」
「ふふ、元気いっぱいですね。可愛いですし、なんだか懐かしいです。まだ二歳前ですし、みんなこんな感じですよ」
「そう言ってもらえると救われるよ」
少し疲れた顔を見せる一哉だが、双子に向ける顔は優しい。



