本日より、弊社社長と疑似子育て始めます


(いやいや。余計なことを考えてないで、片付けてご飯を作っておかなくちゃ)

お風呂に入っている数十分しか時間がないのだ。のんびりしていたら間に合わない。

冷蔵庫の中を覗いてみると、ある程度の食材は揃っている。

まずは野菜室からにんじん、玉ねぎ、ブロッコリーを取り出しみじん切りにする。切った野菜と水、コンソメ、片栗粉を鍋に入れて火にかけている間に、冷凍庫からストックしてあるご飯を解凍し、卵とツナ、チーズ、刻んだ玉ねぎと混ぜ合わせて焼いていく。

主食のご飯はおやきにして手づかみ食べの練習に、栄養価の高い野菜は刻んでとろみのあるスープにすることで小さな子供でも食べやすいように。どちらも弟たちによく作ってあげていたレシピだ。特に、外はカリッと、中はもちっとした食感のおやきは好評だった。

お皿に盛り付けて冷ましている間に、リビングも片付けておく。

すると、まだ身体が濡れたまま維月が走ってきた。

「わっ! 維月くん、ビショビショだ」
「きゃはは! びしょー」
「ほら。風邪引いちゃうから、ちゃんと拭こうね。えっと、タオルと着替えはどこかな……」

野々花がタオルを取りに行こうと立ち上がったその時、「こら、維月。まだ拭いてる途中だろ」と李月を連れた一哉が戻ってきた。