そんなことを考えながら、ホテルのような洗練された洗面台で双子と一緒に手を洗い、リビングへと向かった。マホガニー材のドアを開けると、三十畳はありそうな広々としたL字型のリビングダイニングに出迎えられる。
「わぁ……!」
声が漏れてしまったのは、まるでモデルルームのように洗練された空間に感動したのと同時に、そのオシャレなリビングの惨状に驚いたからでもある。
床には電車のレールが敷かれたまま置かれており、他にもボールやブロック、音の出る絵本、お絵かき用のノートやペンも散乱している。
「ごめん、本当に散らかってて……」
「いえ。このくらいの年齢の子がいる家は、大抵こうなりますよね」
気まずそうに謝る一哉に笑って答える。
とはいえ、これはたしかに一哉ひとりでなんとか出来る範囲を超えていそうだ。部屋が広くておもちゃも多い上に、維月と李月はかなりのやんちゃぶりを見せている。
仕事で疲れて帰ってきて、育児に慣れていない彼が甥っ子ふたりの世話をするのは、野々花が考える以上に大変に違いない。



