本日二度目となるセリフに、野々花は苦笑した。
五人きょうだいの長女で、子供の頃から『しっかりしてるね』と言われて育ってきた。困っている人を放っておけない性格だし、仕事ではチーフを任されている。誰かに頼られることはあっても、自分が頼ったり甘えたりするなんて経験はほとんどない。
「そうですね。あまりそういう場面に出くわすこともなかったですし、大抵のことは自分でなんとかできますから」
言ったそばから可愛げがないセリフだと後悔した。けれど、それが事実であり現実だ。
すると、一哉の大きな手のひらが頭にポンとのせられる。
「今がその場面なんじゃないか?」
「……え?」
「いや、そろそろ行こうか」
結局、買ったものをすべて車に詰め込み、双子の待つ保育園へと向かった。



