品のある佇まい、遠目でもわかるほどの端整な顔立ち、さらにたった十数年で会社をここまで大きくした非凡な才能を持つ若き天才経営者に、記者やカメラマンが呆然と見惚れている。
「本日はお集まりいただきありがとうございます。ネイバークリプト代表取締役社長、白河一哉です。早速ですが、一部報道にある内容について申し上げます」
さらに声までいいのだから、天は彼に二物も三物も与えている。一哉はひと呼吸おくと、眼差しを鋭くして口を開いた。
「当該記事に記載されております交際関係、ならびに隠し子に関する記載は、いずれも事実ではありません。そのため、現在法的対応を進めているところです。また、私だけでなく社員に関する記述もあり、本人の名誉および安全を侵害する問題であると認識しており、当社としても重大に受け止めております」
明確に事実ではないと言い切った一哉が端に立つ槇原に目配せすると、「それでは質問をお受けします。所属とお名前をお願いします」と声がかかる。
すると記者席から一斉に手が上がり、順に質問が繰り出されていく。



