「巻き込まれたなんて思っていません。会見の場に行けなくても、ネイバークリプトの広報として、そして一哉さんの婚約者として、私も一緒に戦います」
野々花が毅然とした声で告げると、一哉はそっと身体を離し、野々花の顔を覗き込んだ。
「泣いたりしてすみません。こんな悪質な記事で我が社の評判を落とすなんて許せません。会見で一哉さんの誠実さが伝わって、会社の評判も上がるはずだと信じています」
「まったく、君はこんな時も俺を魅了するなんて」
一哉の綺麗な指先が、野々花の顎を上向かせる。
あっと思う間もなく、唇が重ねられた。
「少し足りないけど、続きは君が俺の家に帰ってきてからにする」
「いっ、一哉さん……!」
「すぐに決着をつける。その時はこの週末の分も抱くから、覚悟してて」
不敵な笑みを残し、一哉は美月のマンションを出ていった。



