「今朝発売の週刊誌の件ですか?」
「……知ってたの?」
目を見開いて文乃を見る。
「今、社内はその話で持ちきりです。ネット記事にも出てるので、かなり拡散されてるみたいです」
やはり、こうしたスキャンダルは想像以上に話が回るのが早い。野々花は困惑以上に恐怖を感じた。
「その対応チームの招集だったんだけど、私は、その……当事者っていう扱いだから。ごめん、社外広報チームなのに、この件からは外されちゃって」
「宮部さんが謝る必要はありません。悪いのは公然と嘘だらけの記事を載せた記者と出版社ですから」
「そうですよ! こんな時くらい、強がらずに私たちを頼ってください!」
後輩ふたりの心強い言葉に、何度も頷いた。
「こういうゴシップ、今まで副社長で散々経験してきたのにね。いざ自分が当事者になると、どうしても冷静でいられなくて……」



