本日より、弊社社長と疑似子育て始めます


「お前、面白がってないか?」
「失礼な奴だな。〝ピンチの時こそビジネスチャンス〟ってね。ずっと顔出しNGだったお前の記者会見なんて、ゴシップ誌だけじゃなくビジネス誌や新聞社だって食いつくだろ。うちの知名度を上げる絶好の機会だ」

そう不敵に笑う発案者の相澤により、すぐに会見の準備をするようにと通達が飛ばされた。

(でも、そうだな。厄介事に巻き込んだせいで、野々花には嫌な思いをさせてしまった。一刻も早く片付けるには、記者会見はいい手かもしれない)

一哉は立ち上がると、集まった面々の顔を見渡しながら言った。

「こんな悪意に満ちた記事で、我が社の信頼を落とさせはしない。面倒をかけて申し訳ないが、俺が前面に出る。力を貸してくれ」

そして、数日中に片をつけようと言い置き、ミーティングルームを後にすると、ある人物へと電話を掛け始めた。