本日より、弊社社長と疑似子育て始めます


「結婚前提の同棲、だろ?」
「で、でもそれは、変な噂が立たないための方便で……」
「双子の世話の手伝いを理由にうちに来てもらった以上、姉が帰ってくるまで気持ちを伝えるべきではないと必死に我慢してた。でも、どうしても野々花を逃がしたくなくて、外堀から埋めようとしたんだ。カッコ悪いな」
「そんなこと……」
「でも、もう気持ちを伝えるのを我慢しない。君が好きだ。本当は、同居してすぐに惹かれていた。優しくて頑張り屋なところも、甘え下手なところも、野々花の全部が愛おしいんだ」

じわじわと喜びが身体中を駆け巡り、両手で口元を覆う。これまでに何度も期待しては、そんなはずないと打ち消してきた願い。それがたった今、真実だとはっきりと示されているのだ。嬉しくないはずがない。

「俺と、結婚を前提に付き合ってほしい」

決定的な言葉を告げられ、野々花は目を見開いた。

「わ、私……」