それから、双子を連れて帰宅しようとする美月だったが、これにふたりが猛反発。
「やだの! いちと、ののも、いっしょ!」
「みんないっしょがいいの!」
泣いて訴えるふたりが愛おしく野々花まで泣きそうになるが、美月が帰ってきたのだから今日から日常に戻らなくては。
せめてもう少し心の準備をする時間があった方がいいだろうと、夕飯を一哉の家で全員一緒に食べることにした。食材を買い足し、野々花と一哉はふたり並んでキッチンで夕食を作る。
「ありがとう。最後までふたりに気を配ってくれて」
「いえ、私も寂しかったですし。突然今日でバイバイだよって言われたら、ふたりとも戸惑っちゃいますよね」
「まぁ、姉さんが唐突に帰ってきたせいなんだけど。いつもこうやって振り回されるんだよな」
ぼやく一哉は珍しい。いつもは頼りがいのある大人の男性といった印象だが、美月の前では弟らしく、どことなく可愛らしく感じる。
「ふふっ、でも無事に帰ってきてくれてよかったですね。ふたりもママと遊べてすごく嬉しそう」
「あぁ。そうだな」
笑顔で会話をしながらも、野々花の胸の内は複雑だった。



