満面の笑みでこちらを振り返る双子に、何度も頷いてやる。まだ二歳という幼さで母親と二ヶ月も離れていたのだ、本当によく頑張ったと、そばで見守る野々花もうるっと涙が浮かんでくる。
すると、双子を抱きしめたまま美月が一哉を振り返った。
「改めて、この子たちを見ててくれてありがとう。相当大変だったでしょう?」
「あぁ。でも、礼なら彼女に。俺は一週間経たずに白旗をあげた。二ヶ月間、維月と李月が病気や怪我をしないで過ごせたのは、野々花のおかげだ」
さらりと告げられて、心臓が大きく音を立てた。
「野々花は正面からふたりに向き合ってくれた。母親がいなくて寂しい思いを汲み取って、毎日楽しく過ごせるように心を砕いてくれたんだ」
「そんな、私はなにも」
涙目で首を横に振る野々花を、隣に立つ一哉が優しい瞳で見つめている。
「ふたりとも、ありがとう。おかげで貴重な経験を積めたわ」



