本日より、弊社社長と疑似子育て始めます


「なんだか新婚夫婦みたいね」
「……姉さん」
「だって、まさか堅物の弟が自分の会社で働く女の子を自宅に連れ込んでるなんて思わないじゃない? 一哉にも春が来たんだなって姉心で喜んでるのよ」
「みっ、美月さん!」

ぎょっとして彼女の名前を呼ぶ野々花に対し、一哉は諦めたように額を覆ってため息をついている。当の美月はただ楽しげに笑うだけだ。

そうこうしているうちに、双子がお昼寝から目を覚ました。目を擦りながら起きてきたふたりは美月を見つけるなり瞳を輝かせて大きな声を上げ、思いきり抱きつきた。

「まま!」
「ままーっ!」
「維月、李月、ただいま」

両腕を広げて我が子を受け止めた美月と双子の再会は、感動のひと言だった。

「いち! のの! まま、いたー!」
「まま、かえってきたー!」