華やかに飾られたリビングと双子の言葉に、一哉は目を見開いた。
「おかえりなさい。維月くんと李月くんと一緒に、三人合同のお誕生日パーティーの準備をしていたんです」
「三人?」
「一哉さんも明後日お誕生日ですよね? 当日にすべきかなとも考えたんですけど、せっかくなら一緒にお祝いするのもいいかなと思って」
驚いた表情は一瞬で、一哉はすぐに嬉しそうな笑顔を見せる。
「ありがとう。すぐに着替えてくる」
一哉は野々花の頭を優しく撫でると、料理に夢中で乱れていた横髪を耳にかけてくれた。長く節ばった彼の中指が、頬とこめかみ、耳に触れる。
たったそれだけの仕草に、野々花はクラクラと目眩を起こしそうになった。彼の何気ない言動にひとりドギマギして、振り回されている。
(固まってる場合じゃない。一哉さんが着替えてる間に準備しなくちゃ)



