帰宅すると、百円ショップで購入した風船やパーティーグッズをずらりと並べてみせる。
「よし、ふたりとも、一緒にお祝いの準備をしよっか」
「おいわい?」
「そう。維月くんと李月くんと一哉さん、三人のお誕生日パーティーだよ」
最初こそよくわかっていなかったふたりだが、野々花が風船を膨らませてみせると大はしゃぎだった。
「のの! いちゅきも! かして!」
「りちゅきも! あしょぶ!」
「いいよ。でも少し遊んだら、一哉さんが帰って来る前に準備しようね」
リビングに色とりどりの風船を敷き詰め、『HAPPY BIRTHDAY』の文字の風船を壁に貼り付ける。ふたりが風船に夢中になっている間に夕食を仕上げた頃、いつもよりも一時間ほど遅れて一哉が帰宅した。
「遅くなってごめん……って、わ、すごいな」
「いち、みて! ふうしぇん! おいわい!」
「りちゅきと、いちゅきと、いちのおいわい!」



