まだ誕生日という概念を理解するのが難しいのか、ふたりはピンときていないらしい。そのきょとんとした表情がまた愛らしく、野々花の胸がキュンと鳴った。
(可愛い……! 今日はめいっぱいお祝いするからね!)
この連休を使って密かにお祝いの計画を立てていたため、今日は朝ごはんも誕生日仕様だ。ご飯をラップで細長い形にして、海苔や薄焼き玉子で窓やライトを作ったら新幹線おにぎりの完成だ。カニカマや茹でたほうれん草などをおにぎりに被せれば、色んな系統の新幹線ができる。
「でんしゃ!」
「でんしゃ、ありゅ!」
ふたりとも大喜びしてくれたのを見ていると、こちらまで嬉しくなる。
「すごいな。こういうの、キャラ弁って言うんだったか」
一哉がふたりのプレートを覗き込みながら感心したように言う。



