そんな彼に「わかってる、ちょっと待って」と微笑みかける姿は、やはりどう見ても親子だ。一哉の容貌はもちろん双子の男の子も周囲の目を惹くほど愛らしく、美形DNAは誤魔化しようがない。
野々花は自分の想像が事実である確信を強めると、彼らに小さく頭を下げた。
「あの、じゃあ、私はこれで。維月くん、李月くん、バイバイ」
「あ、宮部さん。色々――」
「大丈夫ですっ! 私、誰にも言いませんから……!」
もうすでに野々花のキャパシティはオーバーしており、パンク寸前なのだ。これ以上はなにも抱えられない。
(見なかったことにしよう!)
野々花は叫ぶように宣言し、一目散にその場から逃げ出したのだった。



