自分は大丈夫だから、双子のことをしてあげてほしい。今が何時かわからないけれど、一哉ひとりで食事や風呂の世話をするのは大変だろう。その上、野々花の看病なんて絶対にさせられない。
そう考えて首を横に振ったのだが、一哉は眉をしかめた。
「俺じゃ、頼りにならないか?」
ベッドの脇に腰掛けた一哉が、野々花の乱れた前髪を整える。その親しげな仕草に鼓動が速まり、さらに体温が上がりそうだ。
「い、一哉さん……?」
「周囲に気を配れる君は自立した魅力的な女性だ。でも、もっと周りに頼っていい。甘えていいんだ」
その声音は優しさに満ちていた。
「双子の面倒を見るのを手伝ってもらっている俺が言うのもおかしな話だが、君はひとりで頑張りすぎだ。誰かに頼るのが苦手な君を甘やかす役目を、俺にくれないか」



