天邪鬼な私に、宣戦布告されました

なんやかんや文句は言うくせに、こうしてちゃんと机に向かおうとするんだから、由乃はえらいと思う。

……まあ、私も人のことは言えないけど。

そこから、颯斗の講義が始まった。
それはとてもわかりやすくて、今まで引っかかっていたところが、スルスルとほどけていくみたいだった。

「颯斗ってさ、頭いいよね。なんでこの学校に来たの?」

由乃が、思ったことをそのまま口にする。
(それ、聞いて大丈夫なやつ?)
私は横で、なぜか勝手にドキドキしていた。

「親には進学校に行けって言われてたんだよ。でもさ、命令されたり決めつけられたりすると、どうしても反発したくなって。いわゆる反抗期ってやつ」

颯斗は、少しだけ笑って、それから視線を落とした。

「だから、親への当てつけみたいなもんで、この学校を選んだ」

ほんの一瞬、切なそうな影が差す。

私は自分の肩を見る。

そこにいる鬼太。
(あんたのせいね)と心の中でつぶやいた。

鬼太は口笛を吹く真似をしながら私から目線を逸らした。

「……後悔、してる?」

気づけば、今度は私が聞いていた。

「後悔はしてないよ。大学に行きたければ、自分で勉強すればいいし」

そこで一拍置いて、

「今、楽しいから」