天邪鬼な私に、宣戦布告されました

「なんかさ、颯斗の雰囲気変わったね。沙彩、なんかあった?」

ホテル二日目。

体験後からの颯斗の態度から何かを感じ取っている由乃が、疑問を口にする。

澪も、今日三個目のブルーシールアイスを食べながら、うんうんと頷いていた。

「体験中は特に何もなかったよ。相変わらず捻くれ颯斗だったし」

昼間、ほんの少しだけ垣間見てしまった本来の颯斗の姿を思い返すと、

彼が抱えている苦しさに胸が痛くなる。

由乃たちには、もちろん言えないけど。

「沙彩の写真を撮ってくれてるなんて思わなかったよね」

「颯斗は先に終わっちゃって暇だったんじゃない?」

「それだけかなぁ。由乃さんの恋愛レーダーが反応してるんだけどな」

由乃はピピピ、と小さく音を立てる仕草をしながら、

人差し指で頭に角を作るみたいに立てている。

可愛いなぁ、この小動物め。

「えーっ、おかしいなぁ。

澪はどう思う?」

由乃は、自分の感覚が間違っているとは思えないらしく澪に確認する。

「どっちでもいい」

澪はアイスを頬張りながら、

いつものクールな態度で興味ゼロを貫いた。

ズコッとこける由乃に、

三人は声をあげて笑った。